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  • 工芸

    2019年11月8日

    今井ひさ子 染展レポート

    10月19日〜27日にアートミュージアム赤城にて今井ひさ子評議員(以下今井先生)の個展が開催されました。今井先生は、毎年光風会展で染めの平面作品を発表されています。

    個展の作品テーマは「さわやかな空気や光の空間表現」とのこと。技法としては、「ろうけつ染」「糊染」「捺染」等の3つの技法を併用されているそうです。
    「ろうけつ染」は、蝋(ろう)が染料をはじくことから、染め残したい 部分を蝋で防染する技法です。「糊染」は、染め残したい部分に糊(のり)を置き防染する技法です。そして「捺染(なっせん)」は、染料を捺染のりに混ぜてペースト状にして印捺する技法です。それぞれ使用した防染材を除去して、初めて模様が現れてきます。

    心がけていることは、白を色として扱っているため、白の分量と分割、配置を熟考しているとのこと。また、染料の透明感を損なわず、多色の重なり合いでも色が濁らないように、セロハン紙を重ねたような色調で仕上がる様に、心掛けているそうです。

    光風会展では見ることのできない小品群も展示され、鑑賞する人を包み込むようなすてきな展覧会でした。

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