my atelier

橋本 一貫のアトリエ・工房

掲載日/2018年8月10日
絵画
  • a/勤務先(取材時)である広島市内の高校の油絵教室が、日頃の制作現場であるアトリエ。(編集者筆 以下同様)
    広い教室の一隅に大作と小品が描けるスペースとモチーフの設置場所(写真中央)が確保されています。

    b/可動式のキャビネット上部には、裏にシールを貼ったガラス板のパレット(額縁のガラス板の再利用)や額縁の端材で作った筆置きなどが並んでいます。

    c/筆の整理棚は画材店で使われていた什器を補修して活用。筆は作品の大小や部分(ディテール)によって使い分けられています。ナムラの幅広の刷毛から、ネイルアートでも使われる極細のアルテージュのキャムロンプロプラタ630 10/0まで取り揃えています。

    d/主に使われる油絵具はマツダスーパーで、キャビネットの引き出しに色別に整理されています。

    e/小品用のイーゼルとして改良されたドラフター(製図台)。腕鎮 (ワンチン)にあたるモノが中央の細い金属板で、どの位置でも瞬時に固定して腕をアシストできるだけでなく、上下にスライドすることによって画面上の縦線が簡単かつ正確に引けてしまうという優れモノ。

    f/手作りの4分割定規(左)と拡大定規(右)

    g/自家製のサンシックンド・リンシードオイル。完成に8年を要した記述が見えます。他にも溶き油や油絵具の経年耐久テストのサンプルも多数保管されており、油絵に関するさまざまな研究が続けられています。

    h/放課後に黙々と制作される橋本先生。同じ教室で絵画を勉強している学生にとって、先生のひたむきな姿こそかけがえのない刺激と教えになっているに違いありません。